Saturday, April 14, 2012

インドの教育事情

つい最近までUNICEFで働いていた大学院時代の友達が義務教育法をインド国会で承認するのを心待ちしていた2009年。あれから1年以上過ぎて、昨日の新聞の一面記事ではこのRight to Education法に基づいてインドの6~14歳までの全ての子供には無償で教育を受ける権利があることから、私立の学校でも社会・経済的に弱い(要するに社会経済力の低い家庭の子供たち)のための入学枠を25%設けることが通達された。

社会経済的に弱い家庭の子供たちへの特別枠は以前から私立の学校でも設けていたところも沢山ある。Mayurちゃんの学校もちゃんと特別枠があって、全校生徒の30%がこのEconoimically Weaker Section (EWS)になると誇らしげに校長先生が言っていたことがある。でもデリー近郊でここ数年に設立された学校では今までにないような施設を建設し、比較的裕福な家庭から生徒が集まっていた。そんな学校にはEWS生徒の枠はなく、今回の政府の通達で25%のEWS生徒の受け入れを徹底することになったそうな。

この報道を見て、仲のいい友達が心配そうにしていた―自分の子供が貧困層の子供たちと一緒に勉強することになることからの環境の変化やEWS生徒にかかる学費の負担。。。社会的にも経済的にも格差の大きいインド社会なので、個人的にはEWSの枠はとても重要だと思う。インドの公立教育は良いとはお世辞にもいえないので、貧困層や低カーストの子供たちが不利な条件のまま教育を受けていては格差是正は絶対されない。インドのような社会ではEWSはある意味、義務であると思う。友達が自分の子供を心配するのもわからなくないけれど、国際協力の仕事をしているせいか、MayurちゃんやMango君にインドの幅広い層の子供たちと生活をともにする機会を持って欲しいと思う。だってそれがインドの現実なのだから。

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